伝統芸能と仕事
音楽に限らず伝統芸能を支えるのは職人の業と呼ばれるものです。大量生産のきかない、一つひとつ長年積み上げてきた技術と勘で、二つとないものを作り出していく。ボタンを押したりラインに入れば流れてくるという次元ではないこの種の物づくりは、ちょっと勘が狂えばもう作れないという、ぎりぎりの線でものを作り続けていく世界です。
こんな世界に就職口ってあるんでしょうか。答えは、あります。ただし、入社試験を受けて、合格したらスーツ姿で出勤できるという世界ではありません。服も体も汚れながら、コツコツと積み上げていく徒弟制度的な習熟の世界というのでしょうか。先輩の達人たちから教えてもらう、あるいは、自分から進んで教えを請いにいく、そんなひたむきな世界です。けれども将来有望な世界でもあります。
後を継ぐ若い世代の少ない世界だけに、一人でも多くの人が志願していくと、その奥の深さを惜しみなく開いて見せてもらえます。珍しい就職口でしょうけど、続ける勇気のある人は、おすすめの世界です。